NPO法人子どもの森づくり推進ネットワーク

認定こども園「浄心こどもの城」植樹祭レポート

2017年6月17日(土) 岐阜県「 油坂さくらパーク」で認定こども園「 浄心こどもの城」の 植樹祭が行なわれ、年長のひまわり組親子が落葉樹15本、常緑樹15本の計30本の植樹をしました。

このフィールドでは、村上森林インストラクター指導のもと「どんぐりと近隣の植生が一堂に集まる森づくり」が計画的に行われています。植樹する実生2年目の幼苗はたいへん弱いもの、そこで1メートル間隔の密植をすることで、束になって風雪や獣害から互いに身を守り、その後リーダーとなっていく強い若苗を残そうとするものです。また、毎年継続的に植樹する事情で、先輩苗木の成長による日照の遮りを回避するため、フィールドの一番北側から南に向け順に植樹をしたり、落葉樹と常緑樹を交互に植えるなど工夫がされています。

そういった工夫の成果として過去に植樹した苗木は順調に遷移が進んでいます。
1本1本見ると樹高2m幹径5cmの大苗に育っているものから、樹高は低めながら元気な苗、昨年まで元気だったがこの冬の積雪で主幹折れしたであろう苗、一度損傷したものの新しい枝を伸ばして生きていこうとする苗、縮れ葉生育不良の苗、枯れた苗、跡形のないものまで様々ですが、全体を見渡すとちょっとした林の様相となっています。

雪で全体傾斜した”どんぐり”の木

 

全体では概ね6割程度植樹した苗が残っているようですが、年代別にもう少し詳しく見ますと、初年度に7-8割が活着し以降毎年1割づつ自然淘汰されていく傾向が見受けられました。

子どもたちが森の成り立ちを知る上で、植樹後の経年変化を植樹体験と同時に観察できるのは、このフィールドの大きな特長です。実際、植樹後に参加の保護者が「お兄ちゃんが植えた木まだあるかなぁ」と背丈以上に伸びた大苗林に弟くんを連れ分け入っていく姿を見てその有意義性に確信を得ました。

 

今回はしばらく雨が降っていない状況で、フィールドの地面が固く穴掘りに少し時間がかかりましたが、無事予定通りの植樹ができました。

これまで通り下草刈りやクズの巻きつき除去、支柱の立て直しなど整備をし、みんなで毎年楽しい植樹祭が迎えられるよう支えていってほしいと思います。

by 子森ネット中村


*協力フィールド情報

認定こども園「浄心こどもの城」の植樹地「油坂さくらパーク」は、桜をコンセプトにした自然豊かなキャンプ場です。芝生広場や親水池、釣り堀、ターザンロープ、すべり台などファミリーで楽しめる施設が設置されています。子どもたちが植えた”どんぐり”の苗木による子どもの森が育っています。よろしければ一度お出向き下さい。キャンプ場の詳細はホームページをご覧下さい。

 

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