「ナツオワキャンプ2018in大野」開催レポート
2018年8月25日(土)、26日(日)の両日、福井県大野市「前坂キャンプ場」にてJP子どもの森づくり運動の「ナツオワ(夏の終わり)キャンプ2018in大野」が開催されました。北陸地方は直前に台風20号が来襲し、開催が危ぶまれましたが幸い天候も回復してくれました。当日は、大野幼稚園の在園児、卒園児、お父さん、お母さん、約40名が参加してくれました。
最初の自然体験プログラムは、大野幼稚園の職員さんによる『森からのはがき』です。
まずは森で木や草の葉っぱを採取します。
その葉っぱにマーカーでいろいろな色や文字を書きます。
その葉っぱをフィルムにはさんで専用の機械でパウチします。パウチすると、葉っぱの色が鮮やかになります。
パウチされたシートを、はがきサイズではさみで切り「森のはがき」の完成です。
シールに宛先やメッセージを記入して、手作りの切手を貼られてこのキャンプ場にしかない「森のポスト」に投函されます。
「森のはがき」の宛先は、主に子どもたちの自宅の住所が書かれています。プログラム名『森からのはがき』のとおり、森のポストに入れられた「森のはがき」は、森の動物たちや精霊たち(実は幼稚園の先生たち)によって本物の切手が貼られ、キャンプの思い出と共に子どもたちの手元に届きます。素敵なプログラムですね。
次のプログラムは晩御飯づくりを兼ねての野外料理です。
講師は、今回初参加の子森ネットの塚原新事務局長。野外料理のベテランです。
レシピは野外料理の定番「ダッチオーブン(鉄なべ)」料理。地産地消を目的に、地元の特産物の「九頭竜舞茸」と鳥肉をぜいたくに使った「鳥ご飯」とシンプルな材料と子どもたちが好きなケチャップ味の「ナツオワ風シシカバブ」です。
まずはみんなでお米を洗ったり、材料を刻んだり事前の準備です。
ダッチオーブンの準備ができました。
お母さんと子どもたちが料理を作っている間に、お父さんたちは炭を使って一生懸命火おこしです。重要な役目です。
ダッチオーブンを、お父さんたちが起こした炭火にかけます。
約1時間、おいしそうなダッチオーブン料理の完成です。
他の料理も出来上がり、楽しい晩御飯です。みんなで作った野外料理は最高です。
夜のプログラムは、大野幼稚園の先生たちによるプログラム「星空と虫の声」です。まずは森の中で寝転んで、明かりを消して星を観察します。当日はあいにくの曇り空で星は見えませんでしたが、都会では体験できない自然の暗闇体験は、子どもたちにとって不思議な体験だったようです。
その後、森の一画に布の幕を張りライトアップして虫を集め、この森にどんな虫がいるのかを観察します。
こんなきれいな蛾も寄ってきてくれました。
このプログラムでキャンプ一日目は終了しました。
二日目の朝、まずは朝ご飯づくりです。キャンプでは自分で作らないとごはんは食べられません。
スイカをくりぬいて作った「スイカボールinフルーツポンチ」が完成しました。
朝食後、二日目のプログラムは、特別講師である飯田女子短期大学 幼児教育学科 田中准教授によるウッドクラフトと「森の万華鏡」づくりです。
まずは、川原にでていろいろな形をした流木や葉っぱや石を集めます。先生は、モデルになるバッタも捕まえました。
集めた材料を使って、バッタやカニなど森の生き物を作ります。
いろいろなウッドクラフト作品が仕上がりました。
「森の万華鏡」では、万華鏡の中に葉っぱや砕いた石を入れて観察します。それぞれ自然の材料ならではの不思議な模様が見れて、子どもたちはとても喜んでいました。
プログラムの最後は、大野幼稚園の子どもたちが種から育てて植えた“どんぐり”の苗木を見に行く活動です。大野幼稚園の子どもたちは、園で育てた“どんぐり”の苗木をここ前坂キャンプ場の一画に植えさせてもらっています。子どもたちは自分たち、そして先輩が植えて成長した“どんぐり”の苗木を興味深そうに見て、触っていました。
大野幼稚園の子どもたちが育てて植えた“どんぐり”の苗木は、子どもたちと共にちゃんと育ってくれています。やがてここに大野幼稚園の「子どもの森」が生まれます。みんな、これからも大切に見守ってやって下さいね。
最後に大野幼稚園の藤園長先生からごあいさついただき、今年の「ナツオワキャンプ」も終了しました。ご参加いただいたお父さん、お母さん、子どもたち、いろいろな準備をしていただいた大野幼稚園の皆さん、飯田女子短大の田中先生、ご協力いただいた前坂キャンプ場のスタッフの皆さん、おかげで無事に終えることができました。あらためて御礼申し上げます。また、機会があったらお会いしましょう。
(キャンプを終わって)
夏の終わりに実施するJP子どもの森づくり運動「ナツオワキャンプ」は、昨年、今年と二年連続で、福井県大野幼稚園と共に、ここ「前坂キャンプ場」での開催となりました。終了して感じたことは昨年と同じ感想です。「キャンプだからこそ子どもたちに提供できる体験がある」というキャンプの意義の実感でした。幸い保護者の方にも歓迎されているようで、二年連続でご参加いただいたご家族もいらっしゃいました。なかには、大野市からお引越しされたご家族で、わざわざ関東からご参加いただいたご家族もいらっしゃいました。ありがたいことです。いろいろ準備が大変な活動ですが、これからも年に一回、どこかで開催したいと思います。 by事務局清水
☆後援:大野市 ☆協力:和泉前坂家族旅行村「前坂キャンプ場」 ☆写真提供:楠聖子
☆特別協賛:日本郵政グループ