「東北復興グリーンウェイブ」伊達こども園植樹会レポート
2021年11月18日(木)に、福島県「伊達こども園」の園庭で、「東北復興グリーンウェイブ」の植樹会が開催されました。同園では、「東日本大震災」原発災害の除染作業によって失われた地域の緑の再生活動として、園庭にどんぐりの森づくりを進めておられ、「東北復興グリーンウェイブ」が活動を継続的に支援しています。今年は、園庭に7本のどんぐりが植えられました。
今年の植樹会には、年長組80名が参加してくれました。開会式では、「伊達こども園」の内藤副園長先生にごあいさついただき、なぜ、どんぐりの苗木を植えるのかを子どもたちにお話しいただきました。
続いて、子森ネット塚原代表より、「みんなで元気にどんぐりの苗木を植えよう!」と子どもたちに応援メッセージが送られました。
どんぐりの木を植える前に、「どんぐりSDGs劇団」によるお芝居「どんぐりの森のドンちゃんとグリちゃん」が上演されました。どんぐりの森に住む「どんぐり〜ず」が、いろいろな動物たちとの出会いや様々な体験の中で、木や森の大切さ、そして、森に住むものはみんな仲間、互いに分かち合う心が大切なことに気づいていくお話しです。
「どんぐりSDGs劇団」は、子どもたちにお芝居を通じてSDGsの大切な心を伝えるために、「どんぐり~ず」によって結成されました。
「どんぐりSDGs劇団」によるお芝居の最後は、みんなで♪どんぐりえがおを歌って踊って、終わりました。
そして、いよいよ植樹活動です。まずは、藤田森林インストラクターによる植え方の説明があり、それからグルーブに分かれて全部で7本のどんぐりの苗木を園庭に植えました。
園庭で木を育てることは、子どもたちによって踏み固められるなど、なかなか厳しい条件下での活動となります。今回、藤田インストラクターには、以下の工夫をしていただきました。参考になればと思い下記にご紹介します。
1)苗木を植える植穴を、標準の倍以上の直径約60cm内外、深さ約30cm内外とし、苗木が根を張る領域を大きくした。
2)締め固められた土に苗木が根着きやすいように、根の下に鹿沼土を敷き、植穴の排水性と保水性を併せ持たせる根の周りに腐葉土を敷きならし、根に十分な養分を吸収してもらう。さらに、根の上部を鹿沼土で蓋をし、根の周りの腐葉土の水分蒸発を抑えたり、雨水を吸収して地表面の乾燥化を防ぐなどの効果を持たせる。
3)苗木保護から、築山の3本に、苗木周りに高さ60CM内外の柵をめぐらすよう園に要望しました。
*柵については、子どもたちが周囲で遊ぶので、安全についての工夫をお願いしました。
「どんぐり~ず」も植樹を手伝ってくれました。植えられている苗木は、東北のどんぐりを全国のお友だちが苗木に育てて送ってくれた苗木です。今年も、どんぐりの苗木を植える活動を通じて、「伊達こども園」の子どもたちと全国の子どもたちが“どんぐりの絆”で結ばれました。
最後にみんなで記念撮影を撮って、植樹会を終了しました。
「どんぐり~ず」は、大人気でした。植樹会が終わってからも、子どもたちはいつまでも手を振って、別れをおしんでいました。また来年、会いましょう。
*植樹会の活動レポートは、ユーチューブ「子森チャンネル」でもご覧いただけます。とてもいい作品ですので、是非、ご覧下さい。
同園での“どんぐりの森”づくり活動は、子どもたちから また次の世代の子どもたちに引き継がれ、子どもたちの成長と共に地域の緑の復興を目指します。子どもたちは、どんぐりの苗木を植える活動を通じて、木の大切さ、森の大切さを体感し、環境の大切さを学んでくれます。JP子どもの森づくり運動では、このような活動こそ、持続可能な復興活動と考え、これからもサポートしてまいりたいと思います。